先に断っておきますが、レンタルで観ました。
映画館に行って観たいと思っていたのですが
そうこうしているうちに終わってしまってて
今回のレンタルでの視聴に至りましたゾ。
松坂桃李くんは相変わらずステキです。
でも正直に言うと、たまに小○恵介さんと間違うし
最近は三浦○大さんとも間違ってしまうよ…どうしたんだ(狼狽)
そして高校生役にはちょっと無理があるような気がしたよ(´・ω・`)
大学生くらいがちょうどよかったんじゃないのかな…
昔、三途の川に行き来できる葬儀屋の話を書いたことがあって
そんな感じなんだろうか、と興味を持った作品。
ツナグというのは、とある一族の間に伝えられている力で
死者とコンタクトが取れる人間のこと。
会いたい死者がいる生者から依頼を受けて、
その死者に生者と会うかどうかを交渉する役目。
生者も死者も、お互いチャンスは1度きりで、
月が出ている夜の間、というわずかな時間。
松坂桃李くん演じる「アユミ」は、
育ての親であり現ツナグである祖母のもとで
力を受け継ぐかどうかの見習いツナグとでもいう立場。
(依頼を受けるのと仲介だけやって、死者との交渉は祖母)
この映画の中で3組の仲介を担当するのですが
これが「親子・友達・恋人」という
大切なものベスト3とでもいうべき存在。
このそれぞれの再会シーンは
ごくありきたりな感じのものですが
そこから生まれる生者の葛藤だとか
アユミの感じ方考え方をメインに置くと
いろいろと考えさせられる内容でした。
八千草薫さんは、さすがです。
母親役で出てくるんですが、なんていうか
『サトラレ』を思い出すような
あたたかなおばあちゃんといった雰囲気。
おばあちゃんっ子だった孫がちょっとやさぐれてるのもわかるわー
たぶん、これは予想だけれども
死者は一度生者と再会したら、消えてしまうんじゃないかな。
だからもう、他の誰かに望まれても会うことができなくて、
最後のエピソードで佐藤隆太さんが
「もうずっと一緒です」って言ったみたいに
今度は誰かの心の中に存在が移るというか。
原作は未読です。
でも、ツナグっていうのはもしかして
生者と死者の再会を繋ぐってだけじゃなくて、
ツナグ自身のまわりの人間との縁も繋ぐんじゃないかなあ
と、観終わって思いました。
祖母は一族から他家に嫁に行ったけれど
兄が「家族の一員であるために」力を譲ったし、
祖母は駆け落ちして勘当された息子にも
秋山家(ツナグの一族)の人間で居られるようにと
一度力を譲っているし、
その両親を亡くしたアユミのために
秋山家の庇護が受けられるように力を譲ろうとしている。
それと、遠藤憲一さんの依頼を受けるんですが
最初は疑っていた彼が母との再会を終えた後、
「何か困ったことがあったら」と名刺をくれていて、
そういう点でも縁が出来上がっていっているし。
ちなみに私がツナグに会いたいと願う人は
母方の祖母か、私が生まれる前に亡くなった母方の祖父。
最近亡くなった叔父には、叱られそうで会うのが怖いし
叔父には他に会ってほしい人が居るのでパスw
最後に一局、碁を打ちたいけどね。
母が死んだら、自他共に認める超絶マザコンなので(
母に会わせてくれるように頼むかもしれないけど…
妹とか甥っ子とかに会わせてあげたいからパスかなあ。
亡くなった時に十分つらいのに、
もう一度そのつらさを味わわなければいけないって
すごく勇気が要ることだと思うし。
だから佐藤隆太さんが直前になって躊躇したのも
気持ちはすごくわかる!
彼の場合は依頼の時点で恋人の生死が不明で
「会える=死んだこと」を受け入れられないって理由だったけども。
7年間も失踪した婚約者を想っていて、
執着みたいなものもあっただろうし
それが終わってしまうことに対しても不安だったんだろうな。
最後は晴れやかだったのでよかったけれど。