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あるペシミストの日常
帰り道。

帰り道 電車の中で

彼が触れていた手をじっと見た



色黒で太い指

肉はついているのに柔らかくない手のひら

小さいけどそのぶん指も短くて不恰好な手

仕事柄マニキュアも透明のしか塗れないささくれだらけの爪



これがもし

きれいに整って 色白で 細長い指で

可愛くネイルアートしてある爪で

柔らかくてあたたかい手だったら




あの人は好きになってくれたかな



泣きそうになって窓の外を見ると

夜の街に浮かんで映る さえない顔の自分

なかなかダイエットが上手くいかないで

体型をカバーするためだけの服を着てるチビな自分




これがもし

もうちょっと背が高くて スマートで

流行の服を上手に着こなせてて

目が大きくて 可愛かったり美人だったりしたら



あの人は好きになってくれたかな



もう少し自信が持てたかな





…という、ないものねだり。
posted by ほしょ | 23:49 | つぶやき。 | comments(0) | trackbacks(0) |